kosame21のブログ 人生の目的

なぜ生まれなぜ死んでいくのかは決して永遠の謎ではありません。仏教はそれを説明しています。その具体的な説明を第一回「人生の目的」(2021.9.07)から第四十三回「新しい時代に向けて」までに書きました。どうぞ読んでみてください。

5〜6億年前に生命は多様化した

以前にも言いましたが仏教全体が神の啓示です。啓示とは神=天地の主宰者の方から人間の意識に近づいて来て誰かを通して神の思いを人間に示すことです。

今の文献学によると仏教の場合大体三つの時期に分けられます。まずゴータマブツダによる初期仏教、次が般若経などの主だった大乗経典が説かれた時期、最後に密教が説かれた時期。

ゴータマブツダ自身は自分の悟りが神によるものとは気付いていません。大乗を説いた人は皆ゴータマも神の啓示であることを知っています。啓示の一番のピークは主だった大乗経典が説かれたときです。密教の時はピークは過ぎていたと思われる。

天地の主宰者である神は一切知者ですからこの宇宙のすべてを知っています。従って主だった大乗経典の作者はほぼ一切を知っていた人になり、数億年前の地球を知っていても不思議ではありません。なぜこのようなことを言うかというと、経典に5〜6億年前のことが書かれていると思えるところがあるからです。

現代の科学的知見で5〜6億年前に海の中で生命が多様化したことがわかっています。眼などの感覚器官を持った殻の硬い動物がかなり出てきたり、異種の動物間で捕食者と非捕食者の関係が始まったようです。

仏教の経典にはこのことを言ってるようなところがあります。法華経の薬王菩薩本事品という章です。

ざっと説明しますと、薬王菩薩が前世で一切衆生喜見菩薩であった時修行に励み、現一切色身三昧の境地を体得したという話。そしてこのぐらいの成果だけではみ仏を供養したことにはならないと思い、身体に香料を塗り火をつけて仏を供養した。世界はその光であまねく照らされ、菩薩の寿命はやがて燃え尽きたが後にある王家に結跏趺坐したままよみがえったという話です。

この話はいわゆる生命が多様化したカンブリア爆発の現象にぴったりだと私は考えました。一切衆生喜見菩薩とは一切の生きとし生けるものが喜びを得ることを願う菩薩だと思う。

現一切色身三昧と云うのは自分の肉体や他の世界をはっきりと知ることができる感覚器官を得たということで、特に目という見る喜びは特別なものがあるでしょうね。現代人でもスキューバダイビングをする人は病みつきになる人が多いようです。

これだけでも凄い創造のわざですが、更に尊い供養をと考え出したのが自分の肉体に火をつける焼身供養だと思います。いわゆる弱肉強食という関係です。大乗仏教は、弱肉という非捕食者は相手を救うとともに神に命を捧げた者、と教えています。

偶然の積み重ねや適者生存で目という感覚器官が発生するでしょうか? 喜びを求める存在に、それを与えるためにサムシンググレートの力と智慧が働いたと考えた方がはるかに理にかなっていると私は思います。