インドのユガ唯識派の人たちは人間が至るべき智慧として四つの智慧を説いています。今日はそのことに関しての私の見解を書いてみようと思います。
四智とは大円鏡智、平等性智、妙観察智、成所作智です。
妙観察智は自然現象に表われている永遠のブツダの精妙な心、妙心を知ることです。「海とカニ」「星空」などに表れていますよね。
大円鏡智もすでにはじめの方で説明しました。自然現象は霊魂の奥の仏が迷いの霊を救うためにその智慧を大きな円い鏡に映して外界に投影したものであると知ることです。
平等性智に関しては私に二つの見解があってそのどちらかと考えます。ひとつは、あらゆる存在はあるように見えるが本当は実在しない、空であり、従って平等であると知ることです。もうひとつはどの生き物もそれぞれの宇宙を所有しているから平等であると言えます。種類などによって宇宙の受け取り方は違いますが、どの個人個物も小宇宙であり平等です。
成所作智とは色々な動作、作用が行われるとき、つまり眼耳鼻舌身の五感を通して心を浄化していく、智にしていくということだと思います。顔を洗う時、食事の時、川や鳥や草花に出会った時などに心を智にしていくことです。
密教ではこの四智に加えて法界体性智を言っていますが、これは多分呪術的な神秘的な智慧のことで霊的世界の様子を知るような智慧ではないかと私は思っています。私自身にはそのような能力は全く無いのでよくはわかりません。