kosame21のブログ 人生の目的

なぜ生まれなぜ死んでいくのかは決して永遠の謎ではありません。仏教はそれを説明しています。その具体的な説明を第一回「人生の目的」(2021.9.07)から第四十三回「新しい時代に向けて」までに書きました。どうぞ読んでみてください。

信長と明治維新の仏教弾圧

16世紀に織田信長がやったことと明治維新とその後の日本の政策には似たところがあるような気がするのですが皆さんはどう思いますか。 第一にキリスト教の西洋人が来たこと。次に仏教が排斥されたこと、第三にその後大陸方面に出て行ったことなどです。 大陸…

シミュレーション仮説について

少し前にシミュレーション仮説に関する本を読む。 我々が日々経験している世界は現実ではなく、何らかの高度な知的存在がコンピューターシミュレーションをしていて、その現れとしての仮想現実であるという仮説です。多くの科学者が支持しているそうで、人間…

捨身飼虎

仏教の経典には「飢えた虎に身を投げだした王子」の話があります。 ある時3人の王子が森の中に遊びに出掛けると飢えて弱り切った虎の親子に出くわす。二人の王子はかわいそうと同情するが立ち去ってしまう。しかし一人の王子は自分の命を与えれば救うことが…

邪馬台国

最近吉野ヶ里遺跡の石棺墓の公開が注目されているようです。 吉野ヶ里遺跡と言えば邪馬台国の候補地ともされていますよね。邪馬台国が何処にあったかは江戸時代以来未だに議論が続いていますが、私は畿内説です。素人考えですが。 邪馬台国はヤマタイコクで…

法華経の巧みさのひとつ

日本で法華経が重視されるのは、何と言っても平安時代に天台宗が創立され、その元々の始祖である中国のチギが法華経を中心にしたからでしょう。 ただし、かなり多くの僧侶が「法華経は自分をほめてばかりいる」とか「比喩が多く教学的な理論に乏しい」と法華…

提婆達多品(だいばだったほん)は悪人成仏てはない

通常、法華経の提婆達多品は悪人成仏と女人成仏の話が書かれていると言われています。 大乗仏教は一切衆生悉有仏性ですから悪人も女人もみな成仏するというのはわかります。私が納得できなかったのは、提婆達多が釈尊に法華経を説いて成仏したという話です。…

人生の意味 自然の意味

人生の意味目的についてはこのブログの第一話から第四三話までに書きました。 どうぞ読んでみてください。 https://kosame21.hatenablog.com/entry/2021/09/07/124900

キリストの三つのたとえ話

先日読んだ本にキリストのたとえ話について少し気になることが書いてあった。 ルカ福音書にある「不正な管理人」のたとえなどは理解しやすいが、「見失った羊」「放蕩息子」「ぶどう園の労働者」のたとえなどはもうひとつ理解されにくいと言われている、と書…

放蕩息子 仮説

ルカによる福音書に「放蕩息子」のたとえ、という話があります。少し長いですが書いてみます。 *** 「ある人に息子が二人あった。弟が父に『お父さん。私に財産の分け前をください』と言った。それで父は、身代をふたりに分けてやった。それから、幾日も…

あの世はどこにある?

キリスト教やイスラム教はあの世の場所を天国と言っています。仏教は西方十万億土に極楽浄土(安楽浄土とも云う)があるとしています。 イエス・キリストは天国という言葉ではなく神の国と表現しました。しかも現在の神の国と未来の神の国とを言っているようで…

5〜6億年前に生命は多様化した

以前にも言いましたが仏教全体が神の啓示です。啓示とは神=天地の主宰者の方から人間の意識に近づいて来て誰かを通して神の思いを人間に示すことです。 今の文献学によると仏教の場合大体三つの時期に分けられます。まずゴータマブツダによる初期仏教、次が…

なぜ神は沈黙しているのか 2

キリスト教の教学には奇異というか首をかしげる面をかなり持っています。神は愛でありその愛の対象は人間だけであるとしていますよね。このことを初めて知ったのはたしか二十歳の頃だったと思います。 その頃は宗教には関心がなく、神の存在も信じていません…

なぜ神は沈黙しているのか

仏教に出会ったのが昭和の終わりですからもう三十年が過ぎました。途中からはこの宇宙の主宰者である、永遠のブツダ=神、の存在を確信するようになりました。そしてその存在を想定することにより人生の意味を理解し納得できました。 また海やカニ、夜空の星…

救済について 仏教とキリスト教

大乗仏教とキリスト教は「救い」を言います。ただその内容は異なるようです。 私の理解ではキリスト教の救いは、人間はアダムとイブに起因する「罪と死」の奴隷になっているのでそれから開放されることのようです。 仏教の救いはそれだけではありません。罪…

禁断の知恵の木の実とは何か

私はアダムとイブが食べた禁断の知恵の木の実とは「人間の言葉」だと思っています。 言葉とは口から発する音の違いにより世界の様々な事象を表現したり、自分の様々な心の現象を表現し、人間同士の意思伝達手段として使われるものです。 人間以外の動物も声…

666 ヨハネの黙示録

何といってもキリスト教世界がこの数百年世界の先頭に立って進んできたので、キリスト教のことも勉強しようと思い勉強をしてきたのですが、途中からはマルキオンと同じようにイエス・キリストの示す神と旧約の神は違うと思うようになりました。 但し旧約の神…

ユダヤ人はなぜキリストを憎んだのか

イエス・キリストはなぜ当時の多くのユダヤ人から憎まれたのか。律法学者やファリサイ派の人々は何回も批判されていたから憎んで当然ですが、一般の民衆もかなり多くが彼を憎んだようです。 様々な奇跡を行ない多くの民衆を引きつけ、エルサレムに入る時には…

マルキオンに立ち戻ってはどうか

今までかなりキリスト教を批判してきました。真剣な気持ちでやっています。なぜかというとキリスト教が変わらないと世界は良くならないと思うからです。 キリスト教は旧約の神も父としての神としていますよね。だから旧約も聖書と言うのでしょう。そうすると…

十字架に関する私見

ユダヤ人が神に選ばれた特別な民でその延長としてイエスがユダヤ人として生まれてきたのではない。ユダヤ人が悪魔崇拝者のモーセに選ばれてアダムとイブの罪の一つの象徴であるモーセの律法を信奉する民だったからそれを否定すべくイエスはユダヤ人として生…

モーセの律法は罪が増し加わるため

アダムとイブが禁断の果実を食べた時天使ルシファーが「(さあその知恵の木の実でもって)地に満ちて地を従わせよ。、、生き物をすべて支配せよ。」と言ったのだと思う。従ってこの言葉は創造神のものではなくキリスト教が云うサタンの言葉です。 モーセの神は…

異端とされたマルキオン

私がアダムとイブが犯した罪について前回書いたような仮説を思いついた理由は、宗教に関しての私の見解やキリスト教への疑問点などがいくつか重なったからです。 「文明は人間の優れた特性ではなく、アダムとイブの罪によるもの」「イエス・キリストも文明を…

アダムとイブに何があったのか

旧約の創世記3に有名なアダムとイブの話が書かれています。蛇に誘惑されて二人が禁断の木の実を食べてしまう話です。食べると死んでしまうから善悪の知識の木からは食べてはならないと神に命じられていたのに食べてしまい楽園を追われた、という事件。 この…

イエス・キリストは文明を否定している

新約聖書のヨハネの黙示録に関しては以前「死者の書」ではないかと問題提起しました。ある個人が死んで行くときに経験する精神的現象で、仏教の「チベットの死者の書」と基本的に同じものであると。 もちろん私は生死の境目を経験したことはありませんから詳…

文明は人間の本質ではない

今の私は文明は人間の優れた特性によりもたらされたもの、とは考えないようになりました。 仏教を学んで人間の本当の知性を知るようになってからは、文明は優れた特性どころかアダムとイブが罪を犯したことにより人間が獲得したものであると思うようになりま…

回向 6 千の風になって3

もうひとつ大変驚いたことがあります。 この詩は段々と西洋人の間で評判になり、イギリスである年に最も愛される詩を調査した時この詩が最も愛される詩となったそうです。 キリスト教ではこの詩に通じるような神学は無いはずなのになぜこれほど受け入れられ…

回向 5 千の風になって2

メアリー・フライの詩を始めて見た時は本当にびっくりしました。キリスト教の伝統の中で生きてきた西洋人がこのような宗教観を持つとは思いもよらなかったからです。 学校に行かず、おそらく教会に行くこともなかったでしょうから、却ってそれが良かったのか…

回向 4 「千の風になって」は真理である

さてここで還相回向について多分誰もがびっくりする話をします。私もびっくりしました。 「千の風になって」という歌がありますよね。あの歌の歌詞は宗教的真実であるということです。特に原作者が書いた元々の詞は前回の記事で書いた「而今の山水は 古仏の…

回向 3 而今の山水は古仏の道現成なり

仏教の悟りには即身成仏、見性大悟、機法一体のような特別な悟り、また三法印や十二支縁起を知る悟りがありますが、決してこれらだけが悟りではありません。 何かを好きになったり、愛しいと思ったり、尊敬したり、称賛しているときはそれがどういうものかを…

回向 2 人間の本性は慈愛の心か

以前どんな生き物にも神の何らかの思いが込められていると言いました。確かに類によってそれらしさがありますよね。では人間らしさとは何だろうと考えましたがなかなか思い至りませんでした。若い時は文明的な創造が人間の優れた特性と思っていましたが仏教…

回向(えこう) 歌手やウグイスの回向

往相回向は浄土真宗の重要な教義で、還相回向に対する言葉です。中国の曇鸞によれば「自分の行じた善行功徳をもって他の人に及ぼし、自分と他人と一緒に弥陀の浄土に往生できるようにと願うこと」だそうです。 この解説は法華経に書いてある回向「願わくはこ…