kosame21のブログ 人生の目的

なぜ生まれなぜ死んでいくのかは決して永遠の謎ではありません。仏教はそれを説明しています。その具体的な説明を第一回「人生の目的」(2021.9.07)から第四十三回「新しい時代に向けて」までに書きました。どうぞ読んでみてください。

アダムとイブに何があったのか

旧約の創世記3に有名なアダムとイブの話が書かれています。蛇に誘惑されて二人が禁断の木の実を食べてしまう話です。食べると死んでしまうから善悪の知識の木からは食べてはならないと神に命じられていたのに食べてしまい楽園を追われた、という事件。

この話だけではアダムとイブに何があったのかが具体的にわかりません。何か特別な出来事がアダムとイブというかある特定の人間の部族に起こったと考えられます。私は文明は罪を犯したことにより人間が獲得したものと考えるので、善悪の知識の木の実のことも含めて色々想像してある仮説を思いつきました。その場所や川の名前などからかなり可能性のある仮説だと思うのですがどうでしょうか。

現在のメソポタミア地方からすぐ思いつくのはチグリス川とユーフラテス川です。アダムとイブの話にも出てきます。いま地図を見るとふたつの川がバグダッドの辺りでかなり接近していますよね。50kmもないぐらいです。では私の仮説を書いてみます。

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現在の地球から見て最後の氷河期が終わってしばらくした頃のことです。あの世界にある人間の集団がいて、かれらは自然の恵みを求めて季節ごとに移住する生活をしていた。春はここ、夏はここと大体の居場所は決まっていました。まだ禁断の木の実を食べておらず、地上は楽園で誰もが神の御心を行いその業をなしとげていた。しかしある時異変が起きた。氷河期がゆるみ山の氷河が溶け出し始め、あるところに大きな湖ができるまでになった。水の量はどんどん増えて行き、とうとう一部が決壊してしまったのです。

それが大きな河を作り、季節が変わったので別の場所に移動しようとしていた有る人間の一族の行く手をさえぎり、それで彼らはある特定の区域に閉じ込められてしまい、以前より厳しい自然を迎えねばならなくなった。

年毎に一族の人数が減り皆が「このままでは我々は滅んでしまう、何とかしなければ」と心配した。子育てをする女性の方がその思いは強かったかもしれない。中でも霊能力が強かったイブがここで神に願いをかけたのです。「我々が滅びないための知恵を与えよ、自然を支配できる知恵を与えよ」と。

その時天使ルシファーが禁断の果実をイブとアダムに与えてしまった。そして二人が木の実を食べたとき「自然を支配せよ」とルシファーが言った。

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このような事件が過去にあったというのが私の想像するところです。自然の相当な厳しさに会って滅びそうになり、「滅びない知恵、自然を支配する知恵」を祈り求めたことは大いにあり得ることだと思います。

夏の厳しさか冬の厳しさかどちらでしょうか。今でもあの付近は熱砂が吹き荒れる時期があるようです。気候の厳しさだけでなく他の動物と少ない食料を取り争ったり、あるいは人間の他の部族とも取り争ったりしたかもしれません。それで自分たち以外の生き物や厳しい自然を憎んだのか。

この禁断の果実を与えた天使をキリスト教では堕天使ルシファーと言っているようですが、私はこの天使を非難する気にはなれません。天使たちは皆神から「地上の生き物が心から祈り願ったことは力になってやりなさい」と命じられていたと思うので。自然支配を願った人間が間違ったのだと私は考えます。

今書いた仮説は最初に思いついた仮説です。チグリス川かユーフラテス川のどちらかが後に生じたということで、閉じ込められたとは二つが接近しているところから北の方へ抜け出せなくなってしまったということです。つまり岸壁が連なっていて北へ抜け出せないとか北方面は大砂漠で生きたままの脱出は不可能だったという仮説です。

その後バグダッドの標高や西の都市(ユーフラテス川の近く)の標高を調べてみたらほぼ同じで、抜けられない岸壁でもないようなので現在の仮説は少し異なります。

現在の仮説はチグリス川とユーフラテス川は元々一つの川の本流と支流だったのではないかというものです。形としてはyかその線対称の形、鏡に写した形です。そして支流の川の上流に近いところで氷河が溶解し、バグダッド辺りの合流地点で対岸を突き破り新しい川ができたのではないか。

バグダッド辺りの標高はほぼ同じですから十分あり得ると思う。それが年月をかけて少しづつ今のような二つの川になった。どうでしょうか、これは今の科学技術で検証可能なのではないでしょうか。(続く