kosame21のブログ 人生の目的

なぜ生まれなぜ死んでいくのかは決して永遠の謎ではありません。仏教はそれを説明しています。その具体的な説明を第一回「人生の目的」(2021.9.07)から第四十三回「新しい時代に向けて」までに書きました。どうぞ読んでみてください。

何のために

私の話全体がだいたいわかる資料とは、以前あるサイトである人とのやり取りをした、そういう資料です。そのサイトは参加者はジャンルを問わずどんな質問をしても良い、また誰かの質問に答えてみようと思ったときは誰でも答えることができるというサイトです。

私も参加してみることにしました。「生きる意味」を問うような質問があったら答えてみようと思ったからです。

いわゆる新聞やラジオでやっている人生相談のような質問は、他人の心や世間の常識にうとい私のような人間では到底無理なのですが、人生の意味目的という一番基本的な問題はその頃には答えを持っていましたので、その点に限って答えてみようと思いました。

そしてそのような質問に出会ったのでその時のやり取りを紹介します。

その質問者は人生に絶望して大変落ち込んでいる人でした。私も四十歳の頃落ち込んだと言いましたが、それと比べられないほどの深刻なものでした。

ではその質問文をそのまま書いてみます。

*** 人は何のために生まれてきて、どうして生きなきゃいけないのでしょうか?もう全てに疲れました。休んでも休んでも身体の芯から疲れが抜けてくれない。最近は気力も全然沸かなくてろくに何もできない。こんな思いをするために生まれてきたわけじゃないですよね?死にたいのに自殺する元気も残っていません。好きで生まれてきたわけじゃないのに、夢も希望も残っていないのに、私は何のために生きていかないといけないのでしょうか?毎日が生き地獄で本当に辛いです。どなたか教えて下さい。どうかよろしくお願い致します。

補足

定期的に心療内科などにも足を運び、薬もずっと飲んでいますが、一向に良くならず、むしろ悪くなる一方です。病院の先生は自分に合っているのですが、どんな薬を飲んでも効き目がありません。 ***

という質問です。私は精神分析の専門家ではないので、なぜこの人がこれほどの状態になってしまったかを推測することはできないし、全くの的外れの回答になるかもと思い少し躊躇したのですが、回答してみることにしました。

「どうして生きなきゃいけないのでしょうか」にはもう一つ答えられないけれど「何のために生まれてきて」に対しては答えを持っていたので。ひょっとしたら彼の考えが変わるかもしれないと思ったのです。それで書いてみました。

*** 喜んでください。何のために生まれてくるのかの答えを見つけました。たぶん世界中のだれもが聞いたことのあることばです。しかもひとことで言えます。では言います。その答えは「たましいが豊かになるため」です。一寸の虫にも五分の魂と言うようにあらゆる生き物はたましいが豊かになるために生まれてくるのです。

人生の時々で結んだ、たましいを豊かにする良い実は死んでも決して無にはならないと思います。死は地上での活動の終わりということであり、弱肉強食という現象は何よりも大切な自分の命までを相手に与えて相手を救うという一番大きくて良い実を結んだことを示しているのだと思います。ごく普通のスズメやツバメが充実した一生を送ってたましいを豊かにするように、普通の人のだれもがよりよく生きてたましいを豊かにすることが可能です。

全部を説明するには相当時間がかかりますのでごく簡単に説明します。たましいが豊かになるとは我々の心の中にある迷いの心(自分と他を分けて自分に執着する心、また暴力、差別などのような他を排斥する心)が真理になる光になるということです。哲学で真理とは主観と客観の一致です。自分の心と相手の本質の一致です。一致の一番のシンボルは愛ではないでしょうか。何かを好きになったり愛したり尊敬したり称賛しているときは自分に執着する心や他を排斥する心が浄化されているとは思いませんか。

愛する対象はたくさんありますよ。両親、兄弟、友人、異性、スズメ、カエル、トンボ、草木、花、山、川、雲、海、あなたの衣服、あなたのパソコンなどなどです。どうしても相性の悪いもの、ライオンやヘビや好きになれない人は敬して遠ざけましょう。どうぞこれから出会うさまざまなものを好きになり愛してやってください。すぐ近くにいるスズメやツバメ、本当に愛らしいですよ。

人間だけに意味があるとか特別な人だけが生きる目的を達成できるなどという考えはとうてい受け入れられないですよね。私も欠点多く相性の悪い人がかなりいますが今はできるだけ楽観的に生きています。今は死は終わりではないと信じているからです。

どうでしょうか。いくらかでも生きる意欲湧いてきませんか?あなたのたましいが豊かになることを願っています。 ***

私が仏教に出会って変わったように、ひょっとしたらこの人も考え方が変わるかもしれないと思って精一杯書いてみました。