kosame21のブログ 人生の目的

なぜ生まれなぜ死んでいくのかは決して永遠の謎ではありません。仏教はそれを説明しています。その具体的な説明を第一回「人生の目的」(2021.9.07)から第四十三回「新しい時代に向けて」までに書きました。どうぞ読んでみてください。

山川草木悉皆成仏

日本にやって来た仏教は日本化したところもいくつかあると言われています。

そのひとつが動物だけでなく山や川や石などにも命があり、やがて仏になるという考え方です。日本人は太古からアニミズムの精神を持ち続けそれを仏教に取り入れたとの見方。

そのことばが山川草木悉皆成仏あるいは草木国土悉皆成仏です。インドでは成仏するのは衆生や有情であつて植物や石や水が仏に成ることはない、とされているので日本独特の考え方と言われています。

私の見解では、この場合の成仏は仏に成るではなく成った仏、成じた仏、実成の仏です。

大乗仏教では仏のあり方に三種あるとしています。法身仏、報身仏、応身仏です。

この内の報身仏は正報身と依報身からなり、動物の肉体の潜在意識において活動しているのが精霊としての仏、正報身仏です。山川草木国土が外界ではたらく精霊、依報身仏です。

このことばを最初に言ったのは天台宗のある僧侶だそうですが、多分私と同じように成った仏の意味で言ったのだと思います。また中国の書物にもこのことばがある、という記事も見ましたがもしそうならほぼ間違いなく「現成の仏」だと思われます。道元正法眼蔵に現成ということばが何度も出てくるように、中国ではよく使われたことばなのではないでしょうか。