kosame21のブログ 人生の目的

なぜ生まれなぜ死んでいくのかは決して永遠の謎ではありません。仏教はそれを説明しています。その具体的な説明を第一回「人生の目的」(2021.9.07)から第四十三回「新しい時代に向けて」までに書きました。どうぞ読んでみてください。

神のことば、真言、呪文

ヨハネによる福音書に「わたしは道であり、真理であり、命である。わたしを通らなければ、だれも父のもとに行くことができない。」というキリストのことばがあります。 この場合の「わたし」はイエス(あの時代パレスチナで30年位生きた)のことだけを言って…

地湧の菩薩とイクトゥス

法華経に従地涌出品という章があり、そこには大地の下からおびただしい数の菩薩が出現した様子が書かれています。ブツダはそれらの菩薩をはるかな昔から導いてきたと言います。そしてこれらの菩薩がブツダの滅後に法華経を弘めることを予言します。 私はこの…

変成男子

20世紀にエジプトでキリスト教関連の写本群が発見され、その中に使徒の一人であるトマスにより書かれた「トマスによる福音書」というものがあります。 イエス・キリストの発言集だそうですが、その中に次のような場面があります。 ペテロがみんなの前で「マ…

失われた一匹の羊

キリストのたとえ話に「失われた一匹の羊」の話があります。百匹の中の一匹がいなくなったと。この百はもっと多い相当の数が予想されます。 アダムとイブの罪は全人類に広まったのですよね。場所により堕落した度合いが異なるにしても。そうすると罪から立ち…

統治者を神の子とするのはなぜか

前回アイヌ民族も大乗仏教も地上に生きる者はどれもが神の変化身であると見ていると言いました。だから地上に生きる者は神の子あるいは子としての神であると言えます。 日本の皇室は先祖を天の神として自分達を天孫としていますが、これは人間は親から子、子…

イヨマンテ

アイヌ民族が行う儀式にイヨマンテという儀式があります。 イヨマンテとは熊祭りとか熊送りの意味で、育てた熊を1〜2年後に屠殺して魂と肉体を分離し、神である魂を天に送り残された肉をみんなでありがたく頂く儀式のようです。 この儀式の意味内容ですが…

神の啓示 啓典の民

イスラム教では自分たちを啓典の民としていますよね。神の真理の言葉が書かれた経典を所有しているからでイスラム教だけでなくキリスト教徒やユダヤ教徒も啓典の民であるとしています。 開祖のムハンマドのころはあの地域では仏教は知られていなかったでしょ…

悪について

前回、無というものをただ単に何にもないことと考えるから神の根本的な心、あわれみの心を考えることができないと言いましたが、悪の問題も同じです。 キリスト教はアダムとイブが禁断の果実を食べたことにより悪が行われるようになったとしていますよね。こ…

神の愛・アガペー

キリスト教では神の人間に対する愛をアガペーと言いますよね。仏教は仏の慈悲と言います。また時々は大悲と言ってあわれみの心を強調します。 キリスト教の勉強を始めてしばらく経った頃あるクリスチャンが「キリスト教の神の愛には仏教の言うようなあわれみ…

ヨハネの黙示録

私は新約聖書の終わりにある「ヨハネの黙示録」は誰か一人の人間が死んでいくときに経験する精神的現象のことだと理解しました。 仏教に「チベットの死者の書」というものがありますが同じようなものだと思われる。「チベットの死者の書」はふたつあるそうで…

救いについて

仏教もキリスト教も救済のことを言っています。初期仏教では救済を言いません。神=永遠のブツダ の啓示の核心である大乗仏教において盛んに救済のことが言われています。 今の私の教学的知見ではキリスト教が示している救済観は不充分なものに思われます。…

神の愛

私は昭和の終わりに仏教に会い興味を持ち以来独学で勉強して来たのですが、キリスト教は最大の宗教でありこの数百年はキリスト教が主導となって世界を牽引してきたので、途中からはキリスト教も研究してきました。 正直に言うとキリスト教には教学的な疑問を…

親の死が怖いという女子中学生

私は以前インターネットのあるサイト、自由な質問回答をやり取りするサイトに参加していました。「何のために生きるのか」などのいのちに関する基本的な質問があったら答えてみようと思っていたからです。 いくつかのやり取りした中から一つを書いてみます。…

神は隠れる

神はなぜ隠れているのかについては前に法華経の如来寿量品を通して説明しました。 子供である地上の生きとし生きる者達に渇仰の心を生じさせるためです。信仰の心、悟りを求める心を起こさせるためで、可愛い子には旅をさせよです。 またこの章には名医のた…

月の起源仮説

「月はどのようにしてできたのか?」にはいろいろな説があるようです。あるサイトの説明を次に紹介してみます。 *** 1 捕獲説 月は地球とは全く別のところで誕生し、その後地球に捉えられたという考え方です。地球と月との違いは説明できますが、理論的に…

わたしの家はすべての国の人の祈りの家

前回、善因善果やルカ福音書の話で一つの霊魂はさまざまな種類の多くの霊から成り立っていて、最後の裁きの「救いか、地獄か」は名前で示されるような個人個人のことではなく、人生のその時々の霊が救われるかどうかの意味だと言いました。 この一つの霊魂は…

善因善果 悪因悪果

ルカ福音書にキリストの十字架の時一緒に処刑された対照的な二人の犯罪人の話があります。 *** 十字架にかけられていた犯罪人の一人が、イエスをののしった。「お前はメシアではないか。自分自身と我々を救ってみろ。」するともう一人の方がたしなめた。…

神の存在

私が神の存在を信じるようになったのは仏教の大乗経典を読むようになってからです。四十代半ばを過ぎていました。それまでは全くの無神論者でしたし、あの世というものも存在しないと考えていました。 普通の無神論者と同じように、人間はどうしても死の問題…

法華経常不軽菩薩品

法華経の常不軽菩薩品に次のようなところがあります。 *** 正法滅してのち像法の中において、増上慢の比丘大勢力あり。その時に一人の菩薩比丘あり、常不軽と名ずく。得大勢、何の因縁を以てか常不軽と名ずくる。この比丘凡そ見る所ある若しは比丘・比丘…

イスカリオテのユダ

銀貨三十枚でイエス・キリストをユダヤ人たちに売り渡した者として、極悪人のように言われているあのユダは本当に極悪人だったのだろうか? イエス・キリストは、ユダを、将来必ず自分を売り渡す人間として、悪人と知っていて、十二使徒の一人に選んだのだろ…

世俗諦と勝義諦

インドの龍樹が「中論」という論書で「世俗諦、勝義諦」ということばを使っています。世俗としての真理と究極的な真理の意味です。そして勝義諦に至るためには世俗諦も必要だと書かれていました。始めて中論を読んだ時はどのような意味なのか全くわかりませ…

心の貧しい者は幸いである

私は独学で仏教を学んでその教えを信頼していますので一応仏教徒です。45歳までは宗教に関心を持たず、仏教のある本で興味を持ち以後研究を進めていったのですが、途中からは仏教以外の宗教も勉強してみようという気になりました。 特にキリスト教はこの数百…

神と大乗

最近の仏教関係者がよく「仏教にはキリスト教やイスラム教のような神、天地の創造者という観念は無い」と言っていますがこのことに私は大変な違和感を持っています。 法華経や華厳経の中心のブッダはどうみてもこの天地の主宰者としか見えないし、浄土系の阿…

拈華微笑

禅宗の旗印とも云えることばに拈華微笑(ねんげみしょう)というものがあります。世界大百科事典から引用します。 *** 禅宗の起こりを説く故事、公案の一つ。以心伝心、不立文字の意。唐代に萌芽があり、宋代に定形化される。《無門関》第10則にあるのが、…

デジャブはなぜ起こるのか

心理学の研究対象にもなつているデジャブという用語があります。日本語では既視感です。初めて来た場所で初めて見る光景なのに以前確かに見たことがあると錯覚する現象のことです。 私も若い時に経験したことがあります。二十歳前後だったと思いますが二回あ…

山川草木悉皆成仏

日本にやって来た仏教は日本化したところもいくつかあると言われています。 そのひとつが動物だけでなく山や川や石などにも命があり、やがて仏になるという考え方です。日本人は太古からアニミズムの精神を持ち続けそれを仏教に取り入れたとの見方。 そのこ…

言霊の幸わうくに

「ことだま」についてデジタル大辞泉には「古代日本で、言葉に宿っていると信じられていた不思議な力。発した言葉通りの結果を現す力があるとされた。」と書いてあります。言霊と普通は書くようですが、事霊とか言魂とも書くそうです。 私はことだまを人間の…

猿婿入り

日本のどの地方にも三人姉妹の末娘が猿と結婚する話があります。内容は大体一緒のようです。次のものはどの地方かわかりませんがそのまま写してみます。 *** 昔あるところに、爺様と三人の娘がいたど。山の畑の草があまり生えているから爺様が「だれかこ…

新しい時代に向けて

「人生の目的」について、私が仏教を学んで得た「生命観」「自然観」を色々書いてきました。 大乗経典の解釈や仮説に確信があるわけではありません。それらは別にして基本的な問題「なぜ生まれなぜ死んでいくのか、何のために生きるのか」「自然とは何か」「…

ホトトギス仮説

今日は夢や創造に関係したことで私のある仮説を紹介してみようと思います。 私が以前住んでいた海の街はウグイスがものすごく多いところでした。他にこんな場所は無いのではないかと思うぐらいです。 ウグイスたちにも縄張りがあり、これは彼らの鳴き方が少…